Arduino IDE 開発環境(M5Stack Gray/Core2)

M5Stackは Arduino IDE を開発環境として使用できます。ここではその設定方法を説明します。

Arduino IDE の環境設定

Arduino IDE

Arduino IDE そのものをインストールする手順は一般的なものです。Arduino用の手順 を参考にインストールしてください。

ボード定義

Arduino IDE に、ESP32のボード定義を入力します。[ファイル]>[環境設定] の [追加のボードマネージャのURL] に下記URLを追加してください。

  • M5Stack Gray または M5Stack Core2 の場合
赤く囲った部分に入力します。既に入力したURLが存在する場合は右側のアイコンをクリックすると入力欄が現れるので追記できます。

[OK] をクリックして閉じてください。

次に、[ツール]>[ボード]>[ボードマネージャ] のメニューを選択します。検索欄から対象のボードを探します。

  • M5Stack Gray または M5Stack Core2 の場合

「m5stack」を検索します。インストールしてください。

[閉じる] ボタンで閉じます。

M5Stackライブラリ

Arduino IDE に、M5Stack のライブラリを入れます。[スケッチ]>[ライブラリをインクルード]>[ライブラリを管理] と進むとライブラリマネージャが起動します。検索欄で対象のライブラリを探します。

  • M5Stack Gray の場合

「m5stack」と入力して検索すると下のようなエントリーが見つかるのでインストールしてください。

  • M5Stack Core2の場合

「M5Core2」を検索してインストールしてください。

[インストール]ボタンを押すと、関連するライブラリーもインストールするか聞かれます。判断できなければすべてインストールしてください。インストールが終わったら[閉じる] ボタンで閉じます。

シリアルポートライブラリ

M5STACKとパソコンの間で通信するためのライブラリをインストールします。MStackの公式ページ にアクセスして、[SOFTWARE]>[Downloads]>[CP2104 Driver]>[Download] の中のパソコンのOSを選択してダウンロードしてください。Windowsの場合、解凍するといくつかexeファイルがあります。Windows 10 64bit ならファイル名に「x64」が含まれたファイルからインストールしてください。

シリアルポート番号の確認

USB Type-C ケーブルで M5Stack をパソコンに接続します。Windows の場合はデバイスマネージャを起動してください。デバイスマネージャは、スタートメニューのアイコンを右クリックすると、メニューの中にあります。[ポート(COMとLPT)] の下に「~CP210x~」と表示されているポートの番号を調べて覚えておいてください。ポートが複数あってわからないときは、M5StackのUSBケーブルを抜いて消えポートの番号です。

Macの場合は「~SLAB~」という名前のポートを使用します。

Hello World

  • M5Sstack を USB Type-Cケーブルでパソコンに接続します。出荷状態の場合はテストプログラムが走るかもしれませんが無視して構いません。
  • Arduino IDE を起動してボードの種別を選びます。
    • M5Stack Gray の場合 [ツール]>[ボード]>[M5Stack Arduino]>[M5Stack-Core-ESP32]
    • M5Stack Core2 の場合 [ツール]>[ボード]>[M5Stack Arduino]>[M5Stack-Core2]
  • [ツール]>[シリアルポート] から、M5Stack が接続されたポートを選びます。
  • スケッチのサンプルを呼び出します。
    • M5Stack Gray の場合

[ファイル]>[スケッチ例]>[M5Stack]>[Basics]>[HelloWorld]

    • M5Stack Gray の場合

[ファイル]>[スケッチ例]>[M5Core2]>[Basics]>[mpu6886]

  • 右矢印のアイコンを押すとコンパイルが始まり、プログラムがM5Stackに転送され、実行されます。

  • M5Stack Gray + HelloWorld の場合、次のように表示されたら成功です。

    • M5Stack Gray は電源が供給されている間はオフできません。テストが終わったら、USBケーブルを抜きます。赤い電源スイッチを2度押すと電源オフします。電源スイッチを1度押しただけではリセットが掛かってプログラムが再起動します。そのまま放置すると電池がなくなるまで動作を続けますので注意してください。
    • Arduino IED の出荷時に入っていたプログラムに戻すには、スケッチ例から次のものを選択してM5Stack Gray に書き込んでください。
      [ファイル]>[スケッチ例]>[M5Stack]>[Basics]>[FactoryTest]
  • M5Stack Core2 + mpu6886 の場合、次のように表示されたら成功です。

Mac OS Big Sur の場合

筆者の環境では Apple Silicon の Macbook でエラーが出てプログラムの書き込みに失敗しました。最新の Mac OS(Big Sur)に Arduino IDE(Ver.1.8.13)が対応できていないのが原因のようです。下の記事を参考に対策すると書き込めるようになりました。

macOS Big SurでESP32のコンパイルが通らなかった件を解決したメモ #m5stack

  • “packages/esp32/hardware/esp32/1.x.x” 等の説明がありますが、Arduino IDE のメニュー [Preferences…] を開くと preferences.txt のパスが書いてありますのでそこを手がかりに辿ってください。
  • pip3 コマンドで serial と pyserial をインストールするときは、sudo を付ける必要があるかもしれません。
  • esptool.py を編集して Python3 で実行するように設定している部分については、Python3 がインストールされている場所は次のコマンドで確認してください。
     

【追記】 Xcode 14.0.0 をインストールした直後、次のようなエラーが発生しました。

Xcodeを起動し、初期設定を終えると上記のエラーも解消しました。

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