Arduino IDE は Arduino をプログラムするためのツールです。パソコンにインストールしてください。
使用するバージョンについて
2024年9月時点の最新版は Arduino IDE 2.3.2 ですが、旧バージョン 1.8.19 もダウンロード可能になっています。バージョンによって動作が異なる部分がありますので用途によって使い分けてください。
- Arduino IDE 2.x.x ではシリアルモニタに表示された内容をコピー&ペーストするときに一部しかコピーできません。1.8.19 では Ctrl+A、Ctrl+C ですべてのデータをコピーできます。
- Arduino IDE 2.x.x ではシリアルプロッターに表示できるデータ範囲が最大50ステップです。1.8.19 では500ステップまで表示可能です。
実験データやプログラムのログを完全に記録したい時は旧バージョンの Arduino IDE 1.8.19 のほうが良い場合があります。授業で使用するときには教員の指示に従ってバージョンを選択してください。Arduino IDE 2.x.x と 1.8.19 の両方を1台のパソコンにインストールしても共存可能です。使用時に混乱しないように注意が必要ですが、両方インストールしても構いません。
インストール方法
Arduino のページにアクセスします。

【2.x.xの場合】下のようなメニューがありますので(マイナーバージョン名は異なることがあります)、パソコンに合ったものをダウンロードしてください。
Windows なら “Windows Win 10 and newer, 64 bits” を選択してください。いろいろ問題がありますので “Windows MSI installer” は選択しないでください。Mac なら搭載CPUに応じて “macOS Intel…” または “macOS Apple Silicon…” を選んでください。
【1.8.19の場合】画面を少し下にスクロールすると 1.8.19 のメニューがありますのでダウンロードしてください。Windows なら “Windows Win7 and newer”、Mac なら “Mac OS X” を選んでください。
該当OSの項目をクリックすると、次のような画面で寄付を求められますが [JUST DOWNLOAD] をクリックすれば無料でダウンロードできます。慌ててクレジットカードを登録したりしないでください。
ダウンロードが終わったらインストールしてください。
Mac用をダウンロードした場合は、〜.dmg ファイルをダブルクリックし、Arduino IDE.app を Applications フォルダにドラッグするだけです。その後、ダウンロードしたファイルは削除してしまって構いません。
Windows の場合はインストーラーが動作しますので、すべてデフォルトで進めて大丈夫です。インストール途中、またはインストール後、ドライバをいくつかインストールするかどうか質問される場合があります。これはUSBを使うためのドライバなのでインストールしてください。
インストールが終わったら付属のUSBケーブルで Arduino をパソコンに接続してみます。接続するUSBのパソコン側はType-Aコネクタです。最近のパソコンでType-Cのコネクタしかない場合は変換ケーブルを準備してください。MacbookやSurfaceの人は要注意です。Windows の場合はデバイスマネージャを起動してください。デバイスマネージャは、スタートメニューのアイコン(Windowsのロゴマーク)を右クリックすると、メニューの中にあります。
もしCOMポートが認識されていなかったら正しい付属のUSBケーブルを使っていることを確認してください。一般的なUSBケーブルを使っている場合は、短いものに交換して試してください。相性の悪いUSBケーブルによっては通信できない場合があります。正しいUSBケーブルを使ってもCOMポートが認識されない場合、必要なドライバがインストールされていないと思われます。インストール手順をやり直してください。
この画面に表示されているCOM番号(上の例では5)は後で必要になるので覚えておいてください。確認できたらデバイスマネージャは終了します。
Arduino IDE を起動するとこのような画面になっているはずです。
【2.x.xの場合】
【1.8.19の場合】
メニューが英語になっている場合は [File] > [Preferences…] に [Language] の設定がありますので日本語に変更してください。[ファイル] > [基本設定] にその他の設定項目がありますので必要に応じて設定してください。
もし編集画面に行番号が表示されていなければ、設定画面の [行番号を表示する] をチェックしてください。また、プログラムの実行時にその内容を自動保存したければ [自動保存] または [検証または書き込みを行う前にスケッチを保存する] をチェックしてください。
次は Arduino を実際に動かしてみます。「Lチカ」にチャレンジしてください。
[重要] Arduino IDE 1.8.19 の再インストール
Arduino IDE のインストールの途中に何らかの理由で(通信環境が悪いetc.)処理を中断すると、システムファイルの内容が中途半端な状態になってしまうことがあります。実は Arduino IDE 1.8.19 のインストーラーには更に深刻な問題あります。(2.x.xでは未確認です)それは、
[問題点] インストールすべきフォルダーが既に存在していると、そのフォルダーには何もせずにインストールを進めてしまう。
その結果、Arduino IDE をアンインストールして再インストールし直しても、中途半端なシステムファイルがそのまま放置され、正しくインストールされません。その様な状態では「インストールされているはずのシステムファイルやライブラリのファイルが無い」というエラーが出たりするので原因推定の手掛かりになります。下のエラーはその一例です。
この問題を解決するにはこうします。
[解決方法] Arduino IDE がインストールするシステムファイルを手動で削除した後、再インストールする。
具体的な手順は以下の通りです。
- Arduino IDE のシステムファイルがインストールされた場所を調べる。Arduino IDE メニュー内の [ファイル] > [基本設定] の最下部に表示される C:\Users\ユーザー名\Appdata\Arduino15 や /Users/ユーザー名/Library/Arduino15 というフォルダーがそれです。
- Arduino IDE を正規の手順でアンインストールする。Windowsなら [設定] > [アプリ] > [アプリと機能] です。
- 先に調べてあった Arduino15 フォルダを手動で削除する。
- Arduino IDE をもう一度インストールする。
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