Tensorflowの環境を作る(Anaconda編)

Anaconda をインストールした Windows または Intel Mac で Tensorflow の環境を作る手順です。Anaconda のインストールについては こちら を参照してください。

Tensorflow のインストール

Windows の場合は Anaconda Powershell Prompt (anaconda3) を、Mac の場合はターミナルを起動してください。まず Tensorflow 用の仮想環境を定義します。名前は任意で構いません。ここでは tensorflow とします。
・Tensorflow 2.2 以降なら Python 3.8 で動作
・Tensorflow 2.5 以降なら Python 3.9 で動作
なのですが、なるべく環境に依存しないようにしたいので Python 3.8 を指定してください。

続いてこの環境を有効化します。仮想環境に入るとコマンドプロンプトの前に (tensorflow) と表示されて、指定した環境に変更されたことがわかります。

仮想環境を有効にした状態で Tensorflow をインストールします。Anaconda環境でライブラリをインストールするには通常 $ conda install tensorflow のように conda コマンドを使いますが、tensorflow と次の TF-Agents は pip コマンドを使ってください。conda コマンドを使うと少し古いバージョンがインストールされてしまうからです。

Tensorflow のバージョン2以降をインストールするには pip コマンドはバージョン 19.0 以降(Macの場合 20.3 以降)が必要です。まず pip のバージョンを確認して、古ければ pip 自身を pip コマンドで更新します。

そして Tensorflow をインストールします。

強化学習を勉強する人は TF-Agents もインストールしてください。ここでも pip コマンドを使います。

ついでに使いそうなライブラリもインストールしておきましょう。conda コマンドで問題なくインストールできるものは conda コマンドを使います。

仮想環境の中にインストールされたライブラリを確認するにはこのようにします。

主なライブラリのバージョンを確認しておきましょう。2021年8月の時点で、筆者の環境は次のようになっています。

仮想環境から抜けるにはこのようにします。

作成した仮想環境の一覧は次のコマンドで表示できます。

仮想環境を削除するにはこうします。(いま作った tensorflow は削除しないでください)

仮想環境で Jupyter Notebook を使う

仮想環境を作って Jupyter Notebook を使うことも出来ます。例として OpenCV の動作環境を作ってみましょう。まず Anaconda Navigator の画面左側のメニューから [Environment] の画面に入ります。

存在する仮想環境の名前が一覧表示され、それぞれの環境にインストールされているものが右側に表示されます。最初は base(root) だけがあります。(上の方に書いた手順で Tensorflow をインストールした場合は “tensorflow” という環境名も表示されているはずです。)[Create] ボタンを押して新しい環境名を作ります。ここでは cvenv という名前にしています。このとき、使用する Python 本体のバージョンも指定することができます。

新しい環境名cvenvができたら、[▶]三角のアイコンから Open Terminal を開いて conda コマンドで必要なライブラリをインストールします。ベース環境を汚さないために pip3 コマンドはなるべく使わないでください。

新しい環境ができたら、Anaconda のホーム画面に戻り、”Applications on” のプルダウンリストから作った環境を指定します。この環境ではまだ Jupyter Notebok がインストールされていませんので [Install] ボタンを押します。

[Install] ボタンが [Launch] ボタンに変わったら Jupyter Notebook を起動します。このとき、新しく作った環境で Jupyter Notebook が実行され、OpenCV が使えるようになっているはずです。

  • 上の方の Tensorflow のインストールで説明したように Anaconda Poweshell Prompt の中で conda コマンドを使って Python の実行環境を作っても同じことです。作った仮想環境は Anaconda の Environments の画面にも連動しています。

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