Jetson Nano に入っているデモを実行

Jetson Developer Kit user guides には Jetson Nano に初めから入っているデモの一覧があります。この中のいくつかを実行してみます。

JetPack component Sample locations on reference filesystem
TensorRT /usr/src/tensorrt/samples/
cuDNN /usr/src/cudnn_samples_(version)/
CUDA /usr/local/cuda-(version)/samples/
Multimedia API /usr/src/tegra_multimedia_api/
VisionWorks /usr/share/visionworks/sources/samples/
/usr/share/visionworks-tracking/sources/samples/
/usr/share/visionworks-sfm/sources/samples/
OpenCV /usr/share/OpenCV/samples/
VPI /opt/nvidia/vpi/vpi-0.0/samples

oceanFFT

このデモプログラムは /usr/local/cuda-10.2/samples/5_Simulations/oceanFFT というディレクトリにあります。パスの途中の “cuda-10.2” の横並びに “cuda” と “cuda-10” というディレクトリも存在しており、最新のものらしき “cuda-10.2” を使いました。

このディレクトリにはソースファイルしかありませんのでコンパイルして実行ファイルを作る必要があります。コンパイルするためのコマンドは “sudo make” です。

コンパイルが終わると oceanFFT というファイルができます。これが実行ファイルです。どれが実行ファイルか分からなければ “ls -la” コマンドでファイル属性を見て、実行可能なファイルがあればそれです。実行ファイルを走らせるときはパス指定が必要なので “./oceanFFT” のように指定してください。

以上の手順を実行するコマンドは以下の通りです。

成功するとこのような動画が再生されます。

smokeParticles

oceanFFT の隣のディレクトリにある別のデモを動かしてみます。ディレクトリとファイルの名前が違うだけで、手順は先程の oceanFFT と同じです。

デモ再生の画面です。

OpenCV

OpenCV のデモです。

“sudo make” でコンパイルした結果、実行ファイルは別のディレクトリに入りますので、そこに移動して実行します。

feature_tracker

動画から特徴点を認識するデモのようです。

実行ファイルが入ったディレクトリに移動して実行します。

ちなみに、動画データは  /usr/share/visionworks/sources/data/cars.mp4 なので、このファイルを差し替えれば別のデータでも実行できます。